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月桃農園の風景沖縄県うるま市の浜比嘉島に畑があります。 |
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沖縄の植物月桃と月桃農園の仕事月桃(げっとう)は沖縄の山野に群生するショウガ科の植物です。有限会社月桃農園では月桃を栽培し、搾汁、乾燥、水蒸気蒸留などの一次加工を行い、日本月桃株式会社へ中間原料として供給しています。農林水産省の有機JAS規格に準拠して農薬を使わず、化学肥料も使わずに月桃の有機栽培を行っています。 月桃農園の主な仕事は月桃の栽培、収穫、水蒸気蒸留などの農産物加工作業になります。 |
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収穫風景月桃の収穫風景です。株元から手作業で鎌を使って収穫します。根(正確には地下茎)を残して収穫しますので、新芽がすぐに出てきて1年もたてば2m以上の背丈に成長します。 |
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収穫した月桃を畑から工場へ運搬株元から収穫した月桃は軽トラックで工場へ運びます。荷台がいっぱいになるくらい背の高い状態で収穫・運搬します。 |
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茎と葉の分離作業工場へ運んだ月桃は茎と葉に切り分けます。茎が月桃紙の原料となり、葉は水蒸気蒸留を行って月桃精油と月桃蒸留水を抽出します。ここで、茎のように見える部分は学問的には茎ではありません。地下茎で増える植物なので茎は地面の下の地下茎が茎なのです。茎のように見える部分は偽茎(ぎけい)というそうです。 |
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月桃の茎の加工葉を切り落とした茎は搾汁機にかけて押しつぶし、水分を搾り取ります。更に天日乾燥をして製紙工場へ持ち込みます。月桃紙の原料になります。 |
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切り分けた月桃の葉月桃の生葉を160kgを鎌に入れて水蒸気蒸留を行います。10kg毎に縛っておくと定量的に管理するときに作業が効率的に進みます。 |
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蒸留釜直径1m、深さ1.2m の蒸留釜に月桃の生葉を刻んで詰め込みました。重量は160kgの生葉です。 |
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蓋を閉じた蒸留釜 蒸留釜の株から水蒸気を送り込み、月桃の生葉を水蒸気が接触通過することで葉の中にある精油成分が蒸発します。気化した精油成分を含んだ水蒸気が釜の上部からパイプを通じて送り出されます。 |
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蒸留釜と付帯設備水蒸気蒸留を終了してふたを開けたところです。上記を帯びた月桃の葉は減少したかのように見えます。精油成分が抜けて軽くなっていることもありますが、それ場本の微量です。葉が濡れた為に釜の底の方に沈んだ状況です。蒸留釜に蒸気を送り組むボイラー、月桃の葉を接触した水蒸気を冷却して液体に戻す冷却装置が蒸留釜の背後に設置してあります。 |
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水蒸気蒸留直後蒸留作業を終えて蓋を開放したところで、蒸気が立ち上っています。何とも言えないいい香りがする瞬間です。 |
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油水分離精油成分を含んだ水蒸気を冷却して液体に戻すと右の写真の上部のパイプから油水分離器に入ってきます。褐色の部分が月桃精油、下部の水が月桃蒸留水です。 月桃精油は月桃の生葉160kgから50mLほどしか取れない希少なものです。これに対して当社では月桃蒸留水は60L得ています。 長時間蒸留を続けると蒸留水はさらに得ることができます。ただし香気が弱くなります。精油については蒸留時間を長くしてもほとんど増えることはありません。 |
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月桃農園が生産している商品農薬を使わず、化学肥料を使わないで栽培した月桃を原料として農産物加工を月桃農園は行っています。 |
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月桃農園が農産物加工を行う原料が月桃の葉と茎。生産物は 1.月桃精油 2.月桃蒸留水 3.月桃葉乾燥チップ 4.月桃茎乾燥チップ 5.月桃紙原料用月桃乾燥茎 6.月桃種子(実)熱風乾燥処理 です。
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生命力旺盛な月桃収穫後1年で背丈2mに成長する月桃。地下茎で増える |
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月桃を株元から刈り取って収穫背丈が2m以上になった月桃を株元から釜で刈り取って収穫します。 |
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収穫直後の畑の様子月桃は地下茎で増えます。株元から刈り取っても地中には地下茎が残っています。 |
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1週間経過すると・・・地下茎から新芽が息吹いてきます。竹林が地下茎で育ちますが、これに例えるとタケノコが生えてきたようなものです。 |
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1か月経過葉が大きくなってきます。このケースはかなり密集して生えてきました。地下茎の大きさやその他の条件二より生育の具合が変わります。 |
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3か月経過さらに大きく育ちました。背丈は50cmを超えています。 |
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全体を見渡すと月桃の畝が整っています。畝の感覚は2mです |
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半年経過背丈が1mぐらいになりました。畝が整っています。 |
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10か月経過もう少しで収穫の時期になります。 |
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放置してしまうと・・・。推定5年以上経過しています。背丈は3m以上4m近くまで育っています。しかも密集して植えてあるため下葉が枯れ落ちてしまっています。日当たりと風通しの問題だと思われます。このような栽培は今後は行わないので貴重な写真となりました。 風通しと日当たりを考慮して充分な畝間を取って栽培することが月桃栽培のポイントです。 |
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月桃の種類沖縄に分布する月桃は2種類あります。 |
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月桃(シマ月桃)沖縄県沖縄本島を中心に台湾から石垣、奄美に分布し、北限が鹿児島県佐多岬といわれている月桃です。一般的に月桃というときはこの月桃の事です。
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タイリン月桃小笠原諸島の父島から伊豆諸島の八丈島にかけて分布している月桃です。沖縄県では大東島に分布しています。
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ウライ月桃(烏来月桃)台湾北部に分布する月桃です。別名タイリン月桃といいます。タイリン月桃が2種類あると紛らわしいのでウライ月桃(烏来月桃)を本サイトでは採用します。
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烏来月桃とタイリン月桃Alpinia uraiensisuはウライ月桃とタイリン月桃という一般名があります。 台湾北部に分布しています。これに対してAlpinia zerumbet var. exccelsa は南大東島、北大東島、小笠原諸島、伊豆八丈島に分布していますが、それぞれ地元ではソーカまたはソウカと表記され、呼称されています。ソーカは一般の月桃よりも背が高いという特徴があります。1990年代に沖縄本島の研究者が背丈が高いこと、タイリン(大輪)月桃という種類が植物図鑑などに掲載があることからソーカをタイリン月桃と誤って論文を書いたり新聞雑誌等で紹介したため、こちらが定着してしまいました。 一度普及、定着してしまうと遍く修正することは非常に困難です。 そこで当サイトではAlpinia uraiensisをウライ月桃と記すことにします。 |
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Alpinia zerumbetとAlpinia speciosa古い専門書を見ると月桃の学名がAlpinia speciosaと記されていることがあります。Alpinia speciosaと命名した植物学者がいたのですが、それ以前にトーチジンジャーにまったく同じ学名が使用されていたことがわかり、月桃の学名はAlpinia zerumbetとされました。 ところが、トーチジンジャーは複数の属に分かれていたものが統一されたりなどの変遷を経てAlpinia speciosaという学名の植物はなくなってしまったのです。 今となっては幻の学名、Alpinia speciosa になってしまいました。 |
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植物資源月桃の活用の可能性月桃の茎、葉、種子、根茎と各部位について活用が進んでおり、さらに活用の可能性を含んでいます。 |
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